武力メモ 近接格闘術についての歴史

歴史[ソースを編集]

軍隊における近接格闘術の起源については、武器を用いた格闘術か、徒手による格闘術かで生まれた時期が異なる。

銃剣術については19世紀より訓練されていた。軍刀サーベル)を用いる格闘術として、19世紀より欧米諸国ではフェンシングが、日本では伝統的な剣術をもとに独自に制定した軍刀術が訓練されていた。軍刀が実戦目的ではなく儀仗礼装のためのみに佩用されるようになったことに伴い、多くの国では第一次世界大戦後に軍刀術の訓練は廃止されたが、日本では第二次世界大戦終結まで軍刀術の訓練が行われた。

ナイフ格闘術については、第一次大戦での塹壕戦で狭い塹壕内で白兵戦が生起した戦訓より、同大戦後に生まれた。

徒手格闘術についても、第一次大戦での塹壕戦で狭い塹壕内で白兵戦が生起した戦訓より、同大戦後に生まれた。この時期の徒手格闘術はボクシング柔道が中心であった(その国の伝統武術の技法も採り入れた国もある)。徒手格闘術は、第二次大戦中にウィリアム・E・フェアバーンによって殺傷技術として洗練された(フェアバーン・システム)。フェアバーンは「サイレント・キリング」(無音殺傷法)を編みだし、連合国各国の情報機関で指導した(フェアバーンは、第二次大戦以前に護身術的な要素が強い「ディフェンドゥー」も編み出している)。