武力メモ イスラエルの近接格闘術の概要

クラヴ・マガ英語Krav Magaヘブライ語קרב מגע)は、20世紀前半、戦火が絶えなかったイスラエルで考案された近接格闘術で、一切の無駄を省いたシンプルかつ合理的な格闘技であることから、様々なイスラエル保安部隊に採用されることで洗練され、現在、世界中の軍・警察関係者や一般市民にも広まっている。一般市民向けのコースでは、軍・警察関係者向けに教えられている殺人術は除外する形で、護身術エクササイズの一環として防御に重点を置いたレッスンが提供されている。

 

概要

 
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名前中、マガ(מגע)は「接近」「接触」、クラヴ(קרב)は「戦闘」を意味する。このため、直訳すると「接触しての戦い/接近戦闘術」となるが[1]、かえって混乱を招きかねないので、ヘブライ語のままクラヴ・マガと呼ばれる。なおもともとはカパップヘブライ語:קפ"פ Kapap Krav Panim El Panimの省略。白兵戦の意)と呼ばれていた。

イスラエルでは、イスラエル国防軍警察イスラエル諜報特務庁で採用されている。またイスラエル国外でも、CIAFBIスカイマーシャルSWATGIGN、や多くの国の警察が導入している。

1964年に軍を退職した創設者が一般市民への指導を始めたため、イスラエルでは、国立学校の指導要領に加え、ウィンゲート・インスティテュートと呼ばれる体育学校や、学生を指導する教員にも指導されている。また、民間向けの指導はイスラエルで学んだトレーナーにより世界各地で行われている。