武力メモ ロシアの近接格闘術の概要

ステマロシア語Системаラテン文字転写Systema)は、ロシア武術軍隊格闘術近代戦における様々な状況を想定した実戦的格闘術として、近年注目を集めている。なお、その歴史的背景と技術的特徴から、一般向けのセミナーでは護身術として整備されたプログラムを用いて指導されている。そのため2017年時点では競技格闘技ではない。

 

徹底した脱力と柔らかな動作が特徴。その形態からロシアの合気道と呼ばれることがあるが、システマはリャブコ家に家伝として伝わっていたロシアの伝統武術を源流としている[1]

ナイフ棍棒拳銃突撃銃などの武器に関する攻防技術が多く盛り込まれている。これはロシア伝統武術全般の共通理念である全局面戦闘、白兵戦における生存性の向上などを色濃く受け継いだものと思われる。

現在、システマはロシア以外にもアメリカ合衆国イギリスフランスドイツセルビアなど各国に普及が進んでいる。日本では2005年に公式ジムである「システマジャパン」が設立された。一般向けのセミナーでは殺人術などの軍事・警察関連機関向けの戦闘術は指導・公開されていない。

 

 

基本原則[編集]

ステマでは個別の技よりも、身体の使い方の原理を習得することに重点が置かれている。特に以下の4つが、システマ的な身体の使い方の基本原則であるとされる。

  • Keep breathing (呼吸し続ける)
  • Stay relaxed (リラックスを保つ)
  • Keep straight posture (姿勢を真っ直ぐ保つ)
  • Keep moving (移動し続ける)